オウンドメディア(Owned Media)とは、いわゆる「コーポレイトサイト」のことです。個人であれば自身のビジネスサイトのこと。ホーム―ジとかWebサイトとも呼ばれていますね。
個人ビジネスの多くは「アメブロ」を中心にしたブログを運営している人が多い印象ですが、ブランディング専門家としての立場からいうと、ぜひWordpressを使ってご自身のビジネスのブランディングメディアを立ち上げて欲しいと思っています。
この記事は、YASUKO SATO ACADEMYの講師、佐藤靖子が、スモールビジネスのビジネスオーナー向けに書いています。
個人ビジネスでオウンドメディアを持つ3つのメリット
個人ビジネスでオウンドメディアを持つメリットは数知れませんが、大きなメリットとして次の3つが上げられます。
- 集客導線の入り口をたくさん持つことができる
- 権威性、信頼感、専門性を打ち出すことができる
- 資産型メディアである
SEOやブランディングを25年やってきた私からすると「オウンドメディアを持たないのは大きな機会損失」と断言できます。
順番に説明していきますね。
メリット① 集客導線の入り口をたくさん持つことができる

まず、オウンドメディアの構成は、コーポレイトサイトとしての要素と専門分野の情報発信としての要素の2つが必要です。
コーポレイトサイトとしての要素とは、たとえばトップページ、運営者紹介、所在地、商品ページ、価格等のインフォメーションページなどです。
ですから、コーポレイトサイトだけだと、上の例では5ページで済んでしまいます。
ところが、SEOという観点から見ると、5ページ程度のボリュームのWebサイトはなかなか検索上位に上げることは困難です。価格のページや所在地に、読者がキーワード検索してヒットさせる要素がないので、トップページにSEOを意識した内容を盛り込むことになりますが、
Webサイト全体の1ページだけにSEO対策をしても、やはりGoogleからの評価は低くなります。
そこで、個人ビジネスのSEO対策としておすすめしたいのが、ブログもオウンドメディアに盛り込む、ということです。
集客を意識した有益な情報発信としてブログを活用すると、見込み客が自然に集まる資産型ブログに成長します。
アメブロやWix
アメブロでブログを書いている方も多いと思います。
ですが、基本的にアメブロでの集客オウンドメディアを構築するのはおすすめしません。
理由は2つあって、ひとつは「アメブロ」という会社が運営するプラットホームを使うため、アメブロの使用規約に依存する、ということです。
実際、アメブロは使用規約を頻繁に変更していて、そのたびに自分のサイトを修正しなくてはいけませんし、放置していると最悪の場合はアカウント停止になり、それまでせっせと築いてきた資産が一瞬にしてパーにになります。
つぎに、Wixなどの無料(有料プラン含め)の、Webやデザイン知識がない方でも簡単につくれるツールを使って作るケースですが、
この場合は、無料プランでは到底、集客の仕組みを盛り込んだ高機能な資産型サイトを作ることもできませんし、有料版を使ったとしても、私が提唱する「マーケティングオートメーション」の仕組みを盛り込むことはできません。
ですから、個人ビジネスで高機能なマーケティングオートメーションを取り入れたい場合は、Wordpressを使うのをおすすめしています。
WordPressのメリット
WordPressのメリットは、その構造からSEOにとても強い、ということが一番に上げられます。
昔は、htmlを使った静的サイトとよばれる、いわゆる「ホームページ」しかありませんでしたが、Wordpressにより、コーディング知識もデザインスキルがいらずに、簡単にページを増やしていくことができるので、クライアントからの要望も、いまでは静的サイトでの依頼はほぼありません。
次に、拡張性の高さです。
普通なら、エンジニアに開発依頼をすると数十万、数百万、とかかるような仕様を、世界中の優秀なエンジニアが作ったプラグインをインストールすれば、自分が望むオーダーメイドのWebサイトを安価で作れてしまいます。
ただし、プラグインを使用する場合は知識を有するケースが多いのと、基本的には英語で作られているので、経験がない人には難しいので私のような専門家に頼む、という方が時間と労力を節約できます。
個人ビジネスの場合、売るべきものは自分の商品であって、注力するのは商品設計や顧客満足度アップの施策であるべき、と私は考えています。
ですから、素人の方がWordpressを勉強して使いこなせるようになるまでに数か月、数年、とかかるならば、プロに頼んでしまった方が早く収益化を見込めると考えています。
個人ビジネスのための仕組みをふんだんに組み込んだ高機能システムを現在制作中ですので、興味のある方はメルマガにご登録いただくと、リリース時に優先してお知らせすることができます。
メリット② 権威性、信頼性、専門性を打ち出すことができる

次に、オウンドメディアを持つと、権威性・信頼性・専門性を打ち出すことができます。
なぜなら、オウンドメディアというのはFacebookのようなクローズドの世界ではなく、世界中にあなたが何者であるか、誰の、どんな悩みを解決するプロフェッショナル化ということをコミットする役割があるからです。
とくに、情報商材を販売する起業塾講師はただ本やセミナーで学んだ知識だけで教えていて、自身の経験や実績に基づいた話ができない、という人は多くいます。
そういった亜流の人と一線を画すためにも、オウンドメディアをもち「社会にコミットする」姿勢を示すことは、あなたの自信の表れでもありますし、信頼のスタート地点に立てるのですから、持っていない人はすぐに作りましょう。
Facebookの投稿やライブを行って集客をしている人は多いですが、高単価商品を販売する場合、「実績」が必要になります。
高単価商品を、起業したばかりで実績がない場合、よほど魅力的な商品でニーズがあれば売れるかもしれませんが、それでもやはり、「見ず知らずの今日知ったばかりの人を信用しない」というのが、顧客心理です。
そこで、あなたの存在を知った顧客で、さらにあなたがどんな人なのか、どんな活動をしているのかに興味を持った人がなにをするかというと、Googleで検索します。
Googleであなたの名前や商品名などを入力して調べようとするのです。
そのとき、あなたのオウンドメディアがヒットすれば、あなたが書いた商品のベネフィットや、あなたのプロフィールなどを読み、さらにもっと知りたくなった人はメルマガに登録してくれます。
この読者との接点をつくり、ただの読者から見込み客に変えることができるのが、オウンドメディアのメリットです。
もし、あなたと同じジャンルの商材を使っているライバルがいたとしても、
そのライバルよりもSEOに強いオウンドメディアを持っていれば、真っ先に読者の目に飛び込んでくるのはあなたの記事、ということになります。
そうすれば、どんなにライバルがたくさんいても、あなたの露出度が高まり、あなたの専門性の高いブログを読むことで、「すごく詳しい!」と思ってもらえます。
また、あなたの名前、経歴、プロフィール、メッセージなどを読むことで、信頼性も打ち出すことができます。
オンラインビジネスをする人が増える中、中にはただの金儲けでたいした内容でもないのに高額商品を売る、という意識の低い人がいるのも事実です。そういう場合、ビジネスネームを使って(ビジネスネームが悪いわけではありません)、素性がわからないようにしているケースも多いのです。
ですから、オウンドメディアにきちんと顔写真つきのプロフィールを載せているだけで、ぐっと信頼性は増しますし、ライバルとの差別化にもなります。
「ホームページなんて、そんなものなくても売れる」と言っていた自称セールスのプロ
ブログはオワコンとか結果でないからダメって言いつつ、「オンラインビジネスの専門家」とか名乗るのは
知識とスキルの低さ露呈して地雷踏んでることに気がついてない時点でアウトです。
「オウンドメディア(ホームページ)なんていらない」っていう人は「社会や顧客に何もコミットメントしません」て宣言してるようなもの。
公式サイトを持たずして、顧客にとってなにが信頼の担保になるのでしょうか。
私には「お金を稼げリャそれでいい」という風にしか聞こえないのです。
私はオウンドメディアを持とうとしないビジネスオーナーを信用しません。
「特定商取引法なんてFB上で情弱に売るなら必要ないじゃん」
と言っていたその自称セールスのプロは、やっぱり実績詐称でした。
ライブ登壇をすれば、会話口調まですべてカンペにして読み上げているところがバレて、一気に信頼を失墜しました。情報の出所はその人の経験でも実績でもなく、Web上に転がっている情報の切梁だった、というのがバレてしまったのです。
「個人情報の観点から、顧客の顔は出せませんが」などともっともらしいことを言って、Zoom講義らしい自分の顔だけが映った写真を掲載したりかなり巧妙でしたが、すべて嘘だということは他の人からも聞いていたので、知らなければコロリと騙されてしまう人もいるでしょう。
公の場に社会的証明(顧客の実績や声)や経歴が載せられないから、ホームページを持たないのではなく「持てない」のです。
そして、本当にブランディングをしたいならば、偽りの経歴や実績を語るのではなく、等身大の今のあなたの魅力を最大限に表現しないと、この自称セールスのプロのように信頼を大きく失い誰からも相手にされなくなってしまいます。
世界に公開するオウンドメディアは、自信と実績の表れであるということがおわかりいただけたでしょうか。
自分は何者であるのか。社会や顧客になにを約束するのか。
しっかりと全世界に堂々とホームページを提示して初めて信頼のスタート地点に立てるんです。
メディア各社からの問い合わせ
テレビ、ラジオ、雑誌、出版社などのメディア担当者は、つねに話題をインターネットから探しています。
Twitterでバズった動画がテレビのニュースで流れる、というのもメディアの担当者が日々ネタを探しているからです。
メディア担当者が取材申し込みをするときは、必ずオウンドメディアを確認し、プロフィールを見ます。そしてどんな発信をしているのかざっと見ます。
つまり、オウンドメディアを持たずにランディングページだけで集客をしている場合は、顧客獲得はできるかもしれませんが、本質的なブランディングは完成しません。
メディア担当者が取材を申し入れる際、素性のわからない人にコンタクトを取る、ということはまずないからです。
今、間違った情報やリテラシーの低いことを全国的に流してしまうと、その情報提供者としてのメディアが世間から叩かれることになるので、「誰情報なのか」「根拠や信頼性があるか」ということは必ずチェックしています。
ですから、もしあなたのライバルがオウンドメディアに力を入れていなければ、チャンスだと思ってください。
J-Waveから取材を受けたのは、やはりブログが発端だった
私は以前、WHO基準のカイロプラクティックカレッジというニッチなジャンルのオウンドメディアを担当していたことがありました。
ちょうどオバマ元大統領が黒人初の大統領就任ということで世界が盛り上がっていた頃です。
オバマ元大統領は、日本と同じような国民皆保険をアメリカにも導入したいと宣言していました。
私はすぐに日本の検索サイトではなく、yahoo.comで「Obama Chiropractic」と検索してみました。
すると、「高い医療費を払うなら、病気にならないようにカイロプラクティックを利用しよう」と統合医療の重要性を示したオバマ元大統領に関する記事を見つけました。出所も新聞社で、信頼の担保もある記事です。
そして私はブログを書きました。
オバマ大統領も推奨するカイロプラクティック、という趣旨のブログを書き、すぐに関係団体に連絡しPRしてもらいました。
するとどうなったと思いますか?
J-WAVEから問い合わせがあり取材を申し込まれたのです!
取材を得るためには、ブログやHPから「胡散臭さ」は一切排除すること。
日々信頼に値する価値ある記事を発信し続けることです。
誰もあなたがどこでパフェを食べたかとか、海に行って黄昏てるポエムを読みたいわけじゃないのです。
メリット③ 資産メディアである

ブログは「資産型」メディアです。
日々記事を増やしていくことで、1日に数十分の労力でも継続して行うことによって気が付いたら100記事、500記事、と増えていくのが特徴です。
見込み客の悩みや困りごとを解決するような、有益な記事を書くことによって、その解決法を知りたい人があなたの書いた個別の記事にヒットするわけです。
つまり、500記事あれば、500個の「集客ドア」を持つ、ということなのです。
「Facebookやインスタグラムはどうなの?」と思うかもしれませんが、それらは資産型メディアとはなりません。
資産型メディアとは、ただ記事が増えていくというだけでなく、ひとつひとつの記事がそれぞれ、集客できる能力がある、ということです。
Facebookは元来コミュニケーションツールですので、「今」に焦点が当たっています。
過去の投稿はどんどん埋もれていきますし、Facebookで昨年の記事を見に行くという人はまずいません。また顧客が自分の困りごとを知りたいと思っても、Facebookはそういう目的のツールではないですから、「Facebookから直接見込み客を増やす」というのは向いていないのです。
毎日投稿記事にメルマガ登録を促すようなことをすると、コミュニケーションツールとして使用している多くの人にとって、営業色が強く「何か売りつけられる感」が強くなり、むしろ嫌われてしまいます。
インスタグラムは、ハッシュタグで検索はできますが、画像や動画を中心としたもので、ながながと文章を書くのには向いていません。
要は、資産型メディアの定義は、顧客が知りたいと思った情報を、「検索」してヒットできるもの、ということです。
ですから、Youtubeも資産型メディアといえます。
5年前にアップした記事や動画も、昨日アップした記事や動画も、同じく人の目に留まり集客ができるのが、資産型メディアの醍醐味です。
そして、YoutubeやSNSなどの「ハブスポット」となるように資産型のオウンドメディアを作る、というのが私のあなたへのアドバイスです。
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