ビジネスにおいて、親切心は時にアダになる、無料で提供しすぎてはいけない、という話をしたいと思います。
以前、パラレルキャリア時代にある会社のホームページのリニューアルを依頼されました。
WordPressでホームページを作成し、
自分たちで管理したいということでしたので、管理費はもちろん取りません。
経営者は60代の男性、女性の共同経営で、
女性の方がとにかくワンマン、上から目線、しったかぶり。
私からの提案をことごとく否定してくるのでやりづらく、
男性経営者のAさんに窓口になるよう、お願いしました。
そして無事ホームページができあがり、
自分たちで修正や更新ができるよう、Aさんに使い方を教えてさしあげることになったんです。
WordPressの基本的な使い方だけを教えるはずが…
会社員という本業があったので、
朝6時に駅前のマックで待ち合わせ、基本的な使い方を教えました。
60代の方でしたが、覚えようという意欲が強く、一生賢明メモを取られていて、とても人柄もいい方だったんですよね。
で、私もちゃんとしなかったのがいけないんですが、
「こういうときはどうすればいいですか?またマックで教えてもらえませんか?」
というたびに、朝活と称して教えていたんです。
ですが、少しずつ、その経営者は私に多くのことを要求するようになっていきました。
ー---------------------
・佐藤さん、毎週やらない?
・ポスターを作りたいんだけど、どうやって作るの?教えてくれない?
・うちの若い子に、作り方教えてくれない?
ー---------------------
全然、下心があるとか策略家だとか、そういうことじゃないんです。むしろ、純粋な人でした。
ですが、要求がどんどんエスカレートしていくわけです。
当然、嫌な気持ちになりますよね。
・なんて図々しい人なんだろう
・人の時間をなんだと思っているんだろう
・人の行為になぜつけこんで来るんだろう
こちらは「親切心で、Wordpressの使い方を教える」だけのはずだったのに
気持ちはどんどん、滅入っていく。
気持ちはどんどん、滅入っていく。
でも、これはどっちが悪いかというと、私です。
私が「教えるのは〇回までです。それ以上は1時間いくらで承ります」と最初に伝えなくてはいけなかったんです。
逆にこれをしておかないと、
先方は「なんでいままで親切に教えてくれていたのに、急にお金の話をし出したんだろう」と不思議になるんですよね。
もし、1時間いくら、何回まで、と決めておけば、
相手も「この人親切だから、なんでも教えてくれそうだ」なんていう期待を持たせることもなかったんだと思います。
無料で提供するのはお互いの関係性を崩す
お客様には、あれもこれも提供してあげたい。教えてあげたい。
起業したての頃は、そんな風に思うもんです。
でも、「この価格でできることは、ここまで」という線引きをきちんと自分の中でしておかないといけません。
こちらは価値を提供するのであるし、知識という財産を分けているんです。
それを無料で差し出すのは、プロではないんですね。
そして、あなたがきちんと提示した価格に納得してお金を払ってくれる相手じゃないと、
嫌な気持ちになって本当はお客様と良い関係を築けたはずなのに、自ら壊してしまうということになっちゃうんです。
嫌な気持ちになって本当はお客様と良い関係を築けたはずなのに、自ら壊してしまうということになっちゃうんです。
無料で提供するということは、親切ではないんですね。
「時間」というお金
成功する人のマインドには、時間の意識がきちんとあります。
自分の1時間が、数十万、数百万円というお金を生み出す作業に充てることができるからです。
ですから、自分の時間をどう使うか、決めておかなくちゃいけません。
逆に言うと、成功したいなら、相手の時間を奪ってもいけません。
なぜなら実績を出している人は、相手の時間を奪ってはいけない、ということをしっかりと認識しているからです。
お金を払っていないのに「教えてください」「どうやればいいですか?」「私がつくったWebサイトを見てもらえませんか」
こういうことを言う人は、案外多いんです。
自分の時間を奪う相手は、自分の価値を下げることでもあり、自分の収益をも下げることに繋がります。
無料動画プログラム
講座ビジネスでしっかり売れる仕組みをつくる
ブランド戦略3つのステップ