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アメリカのマーケティング関連のセールステクニックを実践している人によく見られる傾向ですが、「それ、もう古すぎるし、かえって危険だよ」というものがあります。

それは「顧客の不安を煽り、今すぐ行動せよ、購入せよ」とセールスする、あの手法です。

古いマーケティング本には必ず書いてあります。

ですが、その手法はもう、やめた方がいいよ、ってお話をします。

VISION BRANDING 佐藤靖子

この記事は、オンライン・マーケティング歴20年の、起業家・経営者向けビジネススクール『YASUKO SATO ACADEMY』を主宰する講師である私が、集客やセールス時の注意点を説明します。

顧客の不安を煽るセールスは、リスクしかない

「今のままでいいんですか!?一生変わらなずにそのまま年を取って後悔するのはあなたですよ!」

とか

「○○年までに、今の会社員の50%はリストラされる。だから今のうちに起業して独立せよ」

というような、不安を煽ってセールスする人がいます。

これは、人の心理を使った昔からあるセールス手法なんですが、もうかなり古くて手垢でいっぱい。この方法で売っている人がいたら、私なら絶対に買いません。

その理由を分かりやすく説明していきます。

不安を煽られて購入する人は、情報弱者が多い

情報弱者とは、情報を自分でうまく収集できず、情報の良し悪しを見分ける方法がわからない状態の人のことをいいます。

昔よく問題になって話題に上がったのは、「隙間時間にちょっと仕事をすれば、〇万円」というようなうまい謳い文句につられて情報商材です。情報弱者を狙った典型的な例です。

子育てに追われ、世間の新しい情報を収集しづらい環境下にいる人や、
インターネットを使って自分で検索して情報を収集できない人は、少ない情報の中で比較検討することができず、騙されてしまうケースが多いのです。

起業家に置き換えると、
今までマーケティングやWebの知識はほとんどなく、何をすればいいのか、何が良いのか悪いのかの判断基準を持たない初心者は、情報弱者と言えるでしょう。

結果を出している講師や、ファンが多い講師で、煽り系セールスはほとんど見たことがありません。

言い換えると、不安を煽ってセールスする、という手法は
すでに悪徳情報商材屋が使い古してきた手法なので、今や警戒されるリスクの方が高いのです。

顧客は成長する

顧客対象が「起業家や経営者」の場合、不安を煽って「買わなくちゃ!」と思うのは、かなり初心者でマーケティングを知らない人です。

なぜなら前述したとおり、煽り系のセールス手法は、すでに多くのマーケティング本に書き尽くされていて、マーケティングを少しでも学んだことがある人は、それが人の不安心理を煽ったテクニックだと知っているからです。

ですから、煽り系のセールスをしている時点で、「テクニックだな」と気づかれてしまいます。

一方で、マーケティング関連の本を読んだこともない人や、起業したばかりでまだ何もわかっていない人は、自分の不安心理にリンクして「今すぐ買わなくちゃ失敗する」と感じ、購入に至ることは当然あります。

ですが長い目で見ると、このような売り方はビジネスを継続していく上でおすすめではありません。

なぜなら、「顧客の困りごと・悩み事を解決する商品を用意して、どうすればその悩みが解決できるか」を提示して、顧客に選んでいただく、というのがビジネスの原理原則だからです。

ビジネスの原理原則は、顧客との信頼を築き、ファンを育てていくことです。
私はファンになってくれた顧客のことを「アンバサダー」と呼び、受講生に教えています。

あなたの誠実な対応や偽りのない商品価値に満足した顧客は、
リピート客になり、そしてこちらから頼まなくてもクチコミで広めてくれます。それがアンバサダーです。

新規集客の入り口で不安を煽って顧客にしても、リピートに繋がらなければ、永遠に新規顧客を開拓しつづける自転車操業ビジネスに陥りかねません。

つまり、本当に顧客が満足できる商品を持っている人なら、煽り系のセールスなんて必要ないのです。顧客が欲しい、と思える商品を用意し、その価値やベネフィットを伝えることができれば、小手先テクニックは不要です。

そして、最初は何も知らなかった顧客も、自分で本を買って勉強したり、セミナーに参加したりしてステージアップしたときに気が付くのです。

「ああ、あのときの講師は、このテクニックを使って売ったんだ」と。

気づいたとき、おそらくあまりいい気分にはならないでしょう。

顧客は成長し、いつか気づく、ということを覚えておいてください。

80:20の法則

マーケティングには80:20の法則、というものがあります。

これは、別名「パレートの法則」といって、「結果の80%は、たった20%の原因から生み出されている」という考え方です。

代表的な例としては「売上の80%は、たった20%の顧客によってもたらされている」「世界の富の80%は、たった20%の富裕層が所有している」などが挙げられます。

このパレートの法則はビジネスにおいても頻繁に使われるもので、
たとえば、「売上げの80%は20%のリピート顧客の購買による」などです。

そして受講生も同じで、全体の20%は自ら行動するマインドと実践力があるけれど、残りの80%は行動しない、などです。

つまり、受講生全員が確実に結果を出す、というのは現実的には難しい、ということです。

どんなに良い商品を提供していたとしても、受講生側の意欲や取り組みによって結果は変わってきます。

煽り系セールスで引き寄せられた人は、「この人から買えば、不安がなくなるんだ!」と信じて購入するわけですが、本人が結果を出せなかった場合にクレームになりやすい傾向があります。

では、どうすればいい?

あなたが不特定多数の誰かに、不安煽り系テクニックを使ってセールスするのではなく、顧客の困りごと、悩みごとを丹念にリサーチすることです。

そして、その困りごとや悩み事を解決する商品を用意すればいいだけです。

セールスするときは、お客様の話を聞き、その解決策がある、ということをお伝えすればいいのです。

そこには、押し付けも、売り込みも、不安を煽る必要もまったくありません。

ただ、吊り橋を叩きすぎていつも渡れないような人や、迷っている人には、そっと背中を押す言葉をかけてあげればよいのです。そこには、テクニックではなく、必ず顧客に寄り添う想いや愛がなくてはいけません。

私が教える自分軸プロモーションでは、売り込みせずに89%の成約率を出すセールスの「型」を教えています。

その型通りに話していくと、売り込みをしないのに売れてしまう、秘策がギュッと凝縮されています。

押し売りは、売り手側も、買い手側も、幸せな気持ちにはなりません。

これからはH to Hでセールスせよ

BtoB、BtoCというのは聞いたことがあると思います。

BtoBはBusiness to Business。つまり、企業相手のビジネスという意味です。B to Cは、Business to Customer。こちらは、一般消費者相手のビジネス、ということ。ECショッピング等がそれですね。

今後は、新しい「HtoH」という考え方が主流になっていきます。

HtoHとは、Human to Human、という意味です。

つまり、人対人。企業間ビジネスであろうと、一般消費者ビジネスであろうと、
これからは一人ひとりと向き合った姿勢や心配りがビジネス成功の鍵、と言われています。

HtoHの考え方には、当然ですが煽り系のセールス手法は存在しません。

不安を煽るのではなく、楽しい、嬉しい、高揚感、感動、共感といった、ポジティブな感情を引き出す方法でセールスをした方が信頼構築もできるし、顧客満足度にもつながり良い結果に結びつきやすいからです。

セールスして集客をするとき、
思い出していただきたいのは、「今月どれだけ稼ぐか」ではなく、5年後も10年後も継続できるビジネスができるか。

自分だったら、どんな人から商品を買いたいか、という視点で考えてみてもいいかもしれません。

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